音程について少し考えてみた

こんにちは!KITAJIMA MUSIC WORKS の北嶋です。

私は小学4年生ごろからピアノを習い始めました。
そのため、いわゆる「絶対音感」は身につかず、音程を正しく取ることに少し苦手意識を持っていました。

もちろん、ソルフェージュ力があると音楽を学ぶうえで有利なことは多いです。

でも、最近あらためて感じるのは、「音程が正確だからといって、それだけで良い音楽になるわけではない」ということ。


実は、“音程が合わない”原因は脳のしくみにある

「正しい音程が頭の中で鳴らせるのに、その通りの音程が出せない」
そんな悩みを持つ方、実はけっこう多いと思います。

この現象は、耳が悪いとか音感がないというより、第一に脳の中の役割分担の影響のようです。

脳には、

  • 側頭葉(一次聴覚野):音を聞き取る働き
  • 前頭葉(運動野・ブローカ野など):声を出す筋肉を動かしたり、言葉を組み立てる働き
    といったように、それぞれ別の役割を持った領域があります。

つまり、「音を正しく聞き取る力」と「声として正しく出す力」は、それぞれ別のプロセスで行われていてこの2つの力がうまく連携できていないことが原因になります。


音程は、練習でしっかり身につきます

こうした音程のズレは、練習でなんとかなります。これは、私も経験上よく分かります。
耳と声の連携がスムーズになるように、ピアノを聞いて音程の幅を耳と声で確認していきます。

また発声が原因で音程が上ずったり、ぶら下がったりすることもあります。
絶対音感のある方が、必ずしも正しい音程で歌えるとは限りません。
声の出し方が原因となる場合は、根気よく発声のくせを見極めて取り除かなければなりません。

私のレッスンでは、まず音程についてあまり言及しません。心地良い状態で歌えなくなるのを避けたいからです。
練習不足か、ソルフェージュの問題か、発声の問題なのか見極めながら、解決へ向かえるのがベストだと感じます。

ある先生が言ってました。
「人より時間がかかって音程が取れないなら100倍練習して音を取れるようにするんだ!」

ぐっ、胸に突き刺さります。

さっ、練習しよう!